タクシーした日 #23 タクドラの本当にあった怖い話
見ました?伊勢谷友介の部屋
これ以上ない位伊勢谷友介の部屋でしたね、
いや、いいんですけどね。
やはり1日の大半を過ごす場所にはその人の人となりが見て取れるようになるんでしょうね
それはもちろん車も例外ではありません
法人タクシーはまだマシですけど個タクはたまに凄いのいますよね
昔、乗った個タクなんですけど
乗った瞬間すっげぇ線香の匂いが!
「うーん…」と思ったものの行き先を告げて車は出発、その時でした
突然カーステから軍歌?みたいな
なんかやたらと勇ましい歌が結構な音量で流れ始めたんですよ…((((;゚Д゚))))))) ヒェ〜
怖かったなー。
まあ、人の振り見てなんとやら
気をつけたいものですな
そんなわけで今日も元気に1ヶ月以上洗っていない制服を着て出庫です
特にこれといった見せ場もなく上野界隈をダラダラと流していると無線、渋谷への発注です。
ガタイの良い若い男衆2人がご乗車、どうやら何かの先輩後輩っぽいですね
「〇〇ビル知ってますか?」
。゚(゚´ω`゚)゚。「んー、すいません知りませんねぇ」
「じゃ。渋谷で降りてマークシティの方に行ってください、また言います」
(´∀`)「ありがとうございます、では上野から渋谷まで高速で渋谷降りたらすぐ右ですね、近くに行ったらまたお願いします」
高速案件にウキウキしていると後ろの会話が聞こえてきました
「俺、思うんですけど」
「うん?」
「前、タクシー乗った時に全然道知らない人の車に乗っちゃって」
「あー」
「ああいうのってプロなのに恥ずかしくないんですかね?」
「あー、まーねー」
「だってお金もらってるわけじゃないですか、道を知らないって…勉強すれば良いじゃないですか?」
「んで、ちゃんと行きたいところ行けたの?」
「僕が道案内してあげてなんとか着きましたね」
「へー良かったじゃん」
……!
こ、これは〇〇ビルを知らなかった私に対するアレかっ!そういうアレだ!
でもよくありますよね、コレ。
タクドラやってると年に5、6回ある事案です。
まあでも、なんというかその通りなんですよね
仰るとおりでごさいますです (´∀`)ゴメンネ
目的地のビルは道玄坂の交番のすぐ近くでした
勉強になりましたね、すぐ忘れるけど。
程なくして九段下でおじさんのお客さん
「かしこまりました」
両国に差し掛かった位で声をかけられました
「いや、、実はウチのカミさん、もうダメみたいなんですよ」
なんでもガンが転移しまくってしまい、
ここ2、3年で何度も入退院の繰り返してるそうです、たいへんですね。
。゚(゚´ω`゚)゚。「でもきっと、旦那さんが来てくれるのを奥さん楽しみにしてますよ 励ましてあげてくださいね」とか言ったりしてました。
程なくして病院に到着
。゚(゚´ω`゚)゚。「こちらでよろしいですか?元気出してくださいね」
「ありがとう、運転気をつけてね」
そう言うと穏やかな表情で降りていかれました
…。
チップ貰えるかな〜と思ったんですが
Suicaだったので…
いや、いいんですけどね。